スカッ
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スカッ
2023年11月23日、私家版。
38篇。
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1953年
腕を分割していると、1953年を思い出さないか? 選挙で勝つにはそういう歌もうたわなければならない。赤っぽい足の「かつての感情」に襲われ、傷口から楽しそうな店が開いている。その大胆さなのだ、きみを阿弥陀如来と呼ばしめていたのは。
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うまくいきそう
何かがうまくいきそうになること。それがゆるせない。古銭のおじさんに飛び込まれた顔を持つ女性の一瞬の油断が波紋のようににわとり全体をぬらしていく。つかまって。うしろむきになりなさい。ぜいたくばかりしやがって。血液型はA型です。
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正月
誰もいない牛が見える。小判で公民館を買ったあと、急にだるくなって、腹で転校生をばかにしたような透明な仕上がりだ。全力でやろうとしただけの祠の前で、犬が甘い汁を飛び散らせながら、否定を繰り返している。正月だなあ。また年を越えてきたのだ。
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蕎麦
ごめんなさい。精神的な演劇をしていたことがある。左手の漢字が落ちてあらためて手首から出てきたものがつるつるしてて。蕎麦もここまであると害になる。真ん中が桃色に光りながらトラックから落ちていく。ここは埼玉の中でも手でさわれる場所。
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ロケット
民間人を巻き込む店に中世の快楽が。見まちがいだったのだろうか孔雀に食べられていた人たちは。それに引きかえわたしは、「ロケットは頼りになるなあ」としか思っていなかったのだ。大きな手が二人の人間をばらばらによろこばせる、ありがとうございました。
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